2年の闘争から逃走。会社を去りイッパツ夢に賭けた。努力さえすればナントカなると盲信してた。ああ、なぜ俺は学習できないんだろう。適性が大切。努力でカバーできない領域もある。6年間の営業で才能、年齢で壁にブチ当たったなら、内勤に行かせてもらえばよかった。内勤でノルマから解放され、趣味に生きればよかったかも。でも、当時は、ある程度、貯えもあったし、年齢的にも勝負するのにラストチャンスだと思ってたんだ。なぜ、冷静に先のことを考えることができなかったのだろう。いつだってそうだ。なんの戦略も描かず、そのときの勢いで行動してしまう。車を手にして、流れを変えようとしたこともあった。年齢、周囲の人並の幸せを手に入れたかった。それで1発逆転を狙い、会社をヤメ独立することにしたんだ。結果は惨敗。金はなくなり、夢破れ、地獄に叩きこまれた。やはり、内勤で趣味の世界を楽しむ地道な人生のほうがベターだったかもしれない。でも、やっちまったものは仕方ない。すべての人生の流れは、偶然という名の下の必然。いい女、結婚、家、車、家庭・・・・・・。俺は人並の幸せを求めてはいけないことが良くわかったよ。心身とも健康であるだけでいいじゃん。それだけでいいよ。なんか疲れたんだ。今の俺は野心も希望もモチベも皆無だ。誰も俺のことを理解してくれない。自分のキャパの狭さに絶望する。そうだ、過度に人生に期待しなければ、淡々と平和に暮らせる。もう、それでいいじゃん。いい意味でも悪い意味でも、俺にはもうプライドの欠片もない。これからの人生長いなあと嘆息している。東京を去るのも必然か。いずれ親のどちらかが体調崩したら、俺が世話しないといけないしね。俺の残りの人生は自分のために消費するのはヤメた。もう神に捧げるよ。