上京前夜


久々に「今夜はブギー・バック」を聴いて1994にトリップした。


当時、九州の滞在も9年になっていた。


結婚まで考えていた彼女にも自分の不徳でフラれ仕事も煮詰まっていた。


その時の俺は早朝4時から9時までラインの仕事。


仕事から帰宅しフロに入り具のないインスタントラーメンを食って雨が降ってなければテニススクールへ。


テニススクールといってもボロボロの野外クレイコートで3000円月謝を払えば月に何度行ってもいいというチープなとこだった。


3時か4時に帰宅して2時間くらい寝て夜の仕事へ。


午後10時くらいに終わると帰宅せず車中でホカ弁食って数時間徘徊し朝の職場の近くで2時間くらい寝て朝4時からの仕事に就いた。


若かったからムチャなタイムスケジュールでも体がもったのだと思う。


俺は夜中の車での行先のない徘徊を俺は「焦燥と高揚のミッドナイトドライブ」と名付けていた。


その1994の車中で良く聴いたのがオザケンとスチャの「今夜はブギーバック」、クリストファー・クロスの「charm the snake」、YMOの「behind the mask」、大江千里サボタージュ」など自分で編集したテープだった。


そして以前にも書いたように「稲中卓球部」の「地下鉄銀座線サーブ」のくだりで知り合いも全くいないのに上京することを決意。


数か月後、神戸の倒壊したビル、崩落した高架を呆然と見ながら鈍行で上京したんだ。


ふとブギーバックを久々に聴いて不安とsomething newを期待してた自分を思い出し何とも言えない気分になった。


小沢健二 featuring スチャダラパー - 今夜はブギー・バック(nice vocal)」