自分が不快と感じたり、ムカつくことを冗談ぽく、他人に言われることは誰にでも経験があると思う。1度ならいいが、会うたびに言われるとキレそうになる。しかも笑いながら冗談ぽく言われると、こっちが怒ると、周囲にヤボと思われる可能性が高い。一見、他愛ないフザけたようにみえる巧妙ないやがらせは結構学生時代あると思う。それを防ぐには、やはり、肉体的強さ(簡単に言えばケンカ、暴力的強さ)のニオイを、こっちが持ってないといけない。実際に暴力をふるうのではなく、「ナメたことすると、しばくぞ!」というライガーの言うところの、ナイフを隠しているべきだ。でも、それは今になって思うこと。俺は3歳からのメガネ、奇異な名前、成績の良さによる他者からの先入観がイヤで、むりしてピエロよろしく、バカやってた。それで、ナメられたり、逆に傷つくことも多かった。正直、居場所はずっとなかった。逆に居場所が安定してくると、自分でトラブルを起こしていた。なんて言ったらいいのだろう・・・・。
破滅願望、自虐的快感が生まれつき内在してるとしか思えない。俺自身は普通に過ごしたいのに。でも若いころは、大薮春彦の小説やサブカルの本など読んで、アウトローな生きかたへの憧れもあった。残念ながら、俺の才能や器が矮小だったせいで、頓挫、挫折の連続だった。亡くなった俺の兄の代わりに長男として育てられた俺。3歳からのメガネが原因でイジメられ、幼稚園も移り、バカにされないようにするため、両親は俺に勉強をさせた。小学校に入り、始めはイジメが続いたが、そのうち成績がいいのでイジメられなくなった。それは良かったが、反面、俺の価値観は歪められた。学業優秀であれば、許されるという、間違った金科玉条が身についてしまった。成績良くなり、イジメられなくなり、クラスでの発言権が増した。それは中学卒業まで続く。とはいっても、中学受験しなかったし塾も行かず、野球チーム入ったり、伸び伸びしてた。高校は進学校だったが、成績は真ん中くらいに下がった。地元でなく都会の学校に行ったのだが、遊ぶとこが多かったのが原因だ。もちろん、成績イイやつが集まってきたんで、バカなのにムリして入学した俺の成績が下がるのは当然だった。なかには遊びまくっても、いつも上位のヤツがいた。それをみて、努力の限界や才能の有無とか実感し、一気にやる気がなくなった。親は期待し、俺は裏切る。2歳下の弟は俺を隠れ蓑に自由に生きてて羨ましかった。あとでわかったが、弟は弟で、成績は俺より悪く、いつも俺と比較され、親の期待が俺だけに集中してたのでキツかったと俺に吐露したことがあった。人の気持ちなんて、その人に聞かないとわかんないもんだ。イヤ、俺は俺自身ですら、よく理解できない。過去の記憶を、勝手に都合よく、無意識のうちに創り変えているかもしれない。