natural born master (610)

いままで実際に映画館で観た映画の本数は大したことない(ここ数年行ってないなあ)。


その数少ない本数の中でダントツで爽快だったのは上京して間もない95年に渋谷の映画館で観たナチュラル・ボーン・キラーズ(以下NBK)だった。


上京してすぐに殺意をおぼえるほどムカつくトラブルに巻き込まれた俺はたまたま新聞のNBKの宣伝写真のゲーハーでグラサンしたウディ・ハレルソンに惹きつけられた「観るしかない!」と思った。


当時、江東区の木場に住んで1、2か月だった俺は九段下経由で渋谷に向かった。


多分、錦糸町でも上映してたと思うがその頃は東京の地理に疎かったし渋谷に対する憧憬までいかないがポップな空気(死語w)を求めていたんだと思う。



ストーリーは悲惨な生い立ちのウディー扮するミッキーとジュリエット・ルイス(この映画のジュリエットはしばらくの間、俺のなかで理想の「イイ女」だった)扮するマロリーが自由を求め邪魔する輩を次々殺戮し逃亡するという識者が眉をひそめそうな内容だった。


心身とも荒んでいた俺は客がほとんどいない館内でかなりハイになった。


こういう映画はモラルどうこうで語ってはいけない。


NBKのおかげで俺は鬱々とした気分から解放され元気になった。


どの分野でもそうだが批評家、評論家の言説は大抵、後付けである。



文学史、美術史、ロック史、歌謡史、映画史、スポーツ名勝負の分析・・・・。


理論武装や小難しい言葉を必要とせず本能と直感と知恵(教養ではない)を駆使してる人はホントうらやましい。


座右の銘や名言を必要とせず己の行動で体得したものが一番強い。


俺は凡人だからつい考えこんでしまうんだよなあ。


だからAKBだと菊地あやかみたいなタイプに憧れる(推しとまでいかないが好きだ)。




「Natural Born Killers Soundtrack」より


L7(エル・セブン ・・・アメリカのガールズバンド) 「 Shitlist」